大西飛行士、25年2月にも宇宙へ スペースXの宇宙船で
米航空宇宙局(NASA)は1日、日本人宇宙飛行士の大西卓哉さんが2025年2月にも国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在すると発表した。ISSとの往復には、米スペースXの宇宙船「クルードラゴン」を使う。大西さんの宇宙への飛行は16年以来、2回目になる。
大西さんは全日本空輸(ANA)のパイロットを経て、09年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士候補に選ばれた。16年にはISSに約113日間滞在し、日本実験棟「きぼう」での科学実験などに携わった。
23年11月に2回目のISS滞在自体は決まっていたが、具体的な時期が明らかではなかった。JAXA宇宙飛行士のISS滞在は油井亀美也さんも25年ごろに実施予定だが、時期はまだ発表されていない。
米国の有人宇宙船は現状、クルードラゴンが運用されている。宇宙への輸送手段を強固にするため、航空宇宙大手の米ボーイングが新型宇宙船「スターライナー」を開発しており、現在、有人飛行試験を実施している。
スターライナーは6月上旬にISSに到着したが、推進機の不具合などで地球に帰還できるメドがたっていない。当初は有人飛行試験を終えて25年2月にも運用を始める計画だったが、準備に時間を要するため同年8月以降になった。