西部ガスHD純利益3.3倍 4〜9月、電力卸売りが好調

西部ガスホールディングスが30日発表した2025年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期の3.3倍にあたる36億円だった。ひびきLNG(液化天然ガス)基地(北九州市)に関する減価償却費が減少したことが寄与した。新電力事業者への電力卸売りや不動産事業の分譲マンション販売も好調だった。
売上高は14%増の1285億円で4〜9月としては過去最高だった。都市ガス販売量は前年同期より平均気温が低かったことなどから1%増えた。家庭用など電力販売戸数も増えた。ガス、液化石油ガス(LPG)、電力その他エネルギーの主要3事業で営業増益だった。
加藤卓二社長は30日の記者会見で「ひびき発電所が年度末に運転を開始することを見越して、電力卸売りのニーズが高まっている」と電力販売の伸びに期待を示した。

海外不動産事業の不振などを踏まえて26年3月期通期の業績予想は据え置いた。売上高は前期比1%増の2560億円、純利益は10%増の70億円を見込む。
高市早苗首相とトランプ米大統領による28日の協議で、首相はロシア産のLNG輸入を継続する意向をトランプ氏に伝えた。加藤社長はロシア極東の石油・天然ガス事業「サハリン2」に関して「経済性を考えて顧客にベストな価格で届けられるなら、それを選択したい。総理の考えとして引き続きサハリン2との関係を継続するならば心強い」と話した。









