第2次世界大戦の記憶 ドイツが悩む「次世代への継承」
NIKKEI The STYLE 「文化時評」
ドイツは第2次世界大戦中の残虐行為を謝罪するだけでなく、それを次世代に伝えることにも力を入れてきた。ドイツ語で「記憶の文化」と呼ばれる作業である。だが官民をあげて取り組んできた作業にさざ波が広がる。
植民地主義という負の過去も「記憶の文化」に含めるべきではないか――。今年2月、与党・緑の党の重鎮で文化・メディア担当相のロート連邦議会(下院)議員が、こんな案を披露した。
20世紀初頭、ドイツは植民...
NIKKEI The STYLE の名物コラム「文化時評」の記事サイトです。アート、文学、サブカルチャーなど文化・社会における旬の話題やニュースを論評します。