エリザベス英女王、医師の管理下に 健康状態に懸念
【ロンドン=篠崎健太】英王室は8日、エリザベス女王(96)が医師の管理下に入ったと発表した。「担当医が健康状態に懸念を抱いたため」としているが容体は明らかにしていない。エリザベス女王は英北部スコットランドのバルモラル城に滞在している。英メディアによるとチャールズ皇太子夫妻やウィリアム王子ら主要な王室メンバーが現地に向かっており、緊張が高まっている。
7日には医師の勧告を受けて、女王の諮問機関である枢密院のオンライン会合が延期されていた。
女王は6日、辞任するジョンソン前首相と面会し、続いてトラス氏を首相に任命するため滞在先に迎え入れていた。トラス氏は8日、ツイッターで「バッキンガム宮殿からの知らせに英国中が深く心配している」と投稿して女王の容体を案じた。
女王は1952年に即位し、今年2月に在位70年を迎えた。英国の君主としては在位期間が歴代最長で、6月に「プラチナ・ジュビリー」と呼ぶ祝賀行事が開かれ英国中が慶事ムードに沸いた。
近年は健康状態への不安が絶えず、5月には伝統的な英議会の施政方針演説を約60年ぶりに欠席するなど大半の行事への参加を控えてきた。
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(更新)
英国の女王エリザベス2世が2022年9月8日、滞在先の英北部スコットランドのバルモラル城で死去した。96歳だった。在位70年7カ月は歴代の同国君主で最長。第2次世界大戦後の英国史のほぼ全てを見守り、亡くなる直前まで精力的に公務をこなした。
女王は1926年、後の国王ジョージ6世の長女として生まれた。国王が52年2月に急死すると、25歳という若さで女王に即位。在位期間は世界の存命中の君主でも最長だった。6月には在位70周年を祝う祝賀行事「プラチナ・ジュビリー」が行われた。