ロンドン外為31日 ユーロ、対ドルで一時約3カ月ぶり安値 米地区連銀総裁の発言でドル買い
【NQNロンドン=蔭山道子】10月31日のロンドン外国為替市場でユーロは対ドルで下落し、英国時間16時時点は1ユーロ=1.1540〜50ドルと、前日の同時点に比べ0.0020ドルのユーロ安・ドル高で推移している。一時1.152ドル台と8月初旬以来、約3カ月ぶりの安値をつけた。
29日に米連邦準備理事会(FRB)が決定した利下げについて、米カンザスシティー連銀のシュミッド総裁とダラス連銀のローガン総裁が31日にそれぞれ支持しない考えを示した。ローガン氏は12月の追加利下げについても、難しそうだとの見方を示した。米国での追加利下げのハードルが高くなっている可能性が意識され、ユーロなどに対するドル買いを誘った。
シュミッド氏は29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、利下げに反対票を投じていた。31日に声明を公表し、米労働市場がおおむねバランスがとれた状況にある一方でインフレ率は依然高いとの考えを示し、政策金利の据え置きを主張した理由を説明した。
ローガン総裁も、29日に発表された利下げは必要性が感じられなかったとの考えを提示。インフレ率の急速な低下や労働市場の急速な冷え込みを示す明確な証拠がない限り、12月の次回FOMCでの追加利下げは難しいだろうと言及した。同氏は25年はFOMCでの投票権を持たないが、26年は投票権を持つ。
円は対ユーロで上昇し、英国時間16時時点は1ユーロ=177円70〜80銭と前日の同時点に比べ50銭の円高・ユーロ安だった。ユーロ売り・ドル買いが増えた場面で、対円でもユーロ売りが出た。円の対ドル相場は1ドル=154円00〜10銭と同10銭の円高・ドル安となっている。
英ポンドは対ドルで下落し1ポンド=1.3130〜40ドルと、前日同時点と比べ0.0010ドルのポンド安・ドル高水準。一時1.30ドル台へ下落し、4月以来のポンド安・ドル高水準をつけた。








