NYダウ、続伸し28ドル高 長期金利の上昇一服で買い
【NQNニューヨーク=川上純平】26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸し、前営業日の24日に比べ28ドル77セント(0.06%)高の4万3325ドル80セントで終えた。米長期金利の上昇が一服し、米株相場を下支えした。半面、米連邦準備理事会(FRB)が来年の利下げを慎重に進めるとの見方は根強く、主力株には売りも出た。
米長期金利は午後に米財務省が実施した7年物国債入札が需要の強さを示したのをきっかけに上昇の勢いが弱まり、一時は24日終値(4.58%)を下回った。金利と比べた株式の相対的な割高感が薄れ、主力株に買いが入った。ダウ平均は前週の半ばにかけて下落が続き、足元では調整が一巡したとみた買いも続きやすかった。
もっとも、ダウ平均の上値は重かった。前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が来年の金融緩和に消極的なタカ派的な内容だったことから長期金利は上昇基調を強め、26日朝には一時4.64%と5月以来の高水準を付けていた。トランプ次期政権下で米国の財政が悪化するとの懸念もあって金利の先高観は根強く、米株相場の重荷となった。ダウ平均は午前に180ドルあまり下げる場面があった。
株式市場はクリスマス明けで取引参加者が少ないことから積極的な売買が手控えられ、相場の方向感が出にくかった。26日発表の週間の米新規失業保険申請件数は市場予想を下回った一方、受給者総数は2021年11月以来の高水準となった。「労働市場の減速を示した」(LPLファイナンシャルのジェフリー・ローチ氏)との受け止めがあったものの、強弱入り交じる内容となり、株式市場では材料視する動きは限られた。
ハネウェル・インターナショナルやユナイテッドヘルス・グループ、プロクター・アンド・ギャンブルが上昇した。ボーイングも買われた。半面、セールスフォースやアマゾン・ドット・コム、アムジェンには売りが出た。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落した。前営業日比10.769ポイント(0.05%)安の2万0020.357(速報値)で終えた。テスラやメタプラットフォームズが下げた。