東証大引け 日経平均は反発 米株高で、後場は一時下げも
18日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに反発し、終値は前日比70円56銭(0.18%)高の3万8981円75銭だった。17日の米株高の流れを受け、上げ幅は一時200円を超えた。もっとも、アドテストやレーザーテクなど半導体関連の一角には前日に続き売りが出たほか、ソフトバンクグループ(SBG)やソニーGなど時価総額の大きい銘柄が下げ、上値を追う雰囲気は乏しかった。日経平均は午後に下げる場面もあった。
17日の米株式市場でダウ工業株30種平均が連日で最高値を更新したことが投資家心理を支えた。米経済の底堅さを示す経済指標などを受け、リスク許容度が増した投資家の資金が日本株にも流入した。もっとも、主要企業の決算発表や日米の政治イベントなどを前に積極的に上値を追う動きは限られた。
報道各社による27日投開票の衆院選の情勢調査では、政権与党である自民党の議席数が過半数に届かない可能性も伝わっている。三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「政権の不安定さが伝わる報道が相次ぎ、投資家は積極的に運用リスクを取りにくくなっている」と話す。東京証券取引所が18日発表した海外投資家の地域別株券売買状況で、9月は欧州勢が過去最大規模の売り越しだったことが判明し、投資家心理の悪化につながった面もある。
日経平均はチャート上で、8日連続で始値より終値が低い陰線となった。8日連続の陰線は2019年12月16日〜25日(8日連続)以来の長さ。陰線は取引時間中に投資家の売り圧力が強まっていることを示唆する。
東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反発した。終値は1.15ポイント(0.04%)高の2688.98だった。JPXプライム150指数は3日ぶりに反発し、0.67ポイント(0.06%)高の1204.57で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆6276億円、売買高は14億3152万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は757。値下がりは798、横ばいは89だった。
ファストリやディスコ、ファナックが上げた。一方、TDKや村田製、リクルートは下げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕