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[社説]クアッド発展させ地域安定を

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日本、米国、オーストラリア、インドが首脳会議を開き、4カ国の協力をさらに深める共同声明をまとめた。日米両国は近くリーダーが交代する。メンバーが入れ替わっても、インド太平洋地域の安定に向けて4カ国による連携を引き続き発展させるべきだ。

民主主義や自由といった価値観を共有する日米豪印の枠組みは「Quad(クアッド)」と呼ばれる。対中抑止を念頭に協力の具体策を積み重ねてきた。今回は来年1月の退任が決まっているバイデン米大統領の地元で開かれ、最後の外国訪問となる岸田文雄首相も出席した。

共同声明の柱の一つは海洋安全保障の協力だ。海上で違法行為を監視する能力を高めるため、新たな訓練の枠組みを立ち上げる。来年から日豪印の海上保安官を米沿岸警備隊の巡視船に同乗させる。

通信インフラの整備では、中国製の機器が浸透しつつある太平洋島しょ国などを対象に支援する。これらはいずれも中国の海洋進出や影響力の拡大を食い止める狙いがある。クアッドの取り組みは公衆衛生や経済安全保障に軸足を置いていた。安保まで広がり、定着してきたのを評価したい。

インド太平洋地域ではクアッドのような少数国による協力の枠組みが拡充されている。バイデン政権が対中戦略の一環で重視しているためだ。米豪に英国を加えた「AUKUS(オーカス)」や、日米と韓国、日米とフィリピンといった例がある。

参加国を限定した「ミニラテラル」とも呼ばれるこうした枠組みは具体的な課題への合意を形成しやすい。日米、米韓など米国を中心とする従来の2国間に加え、重層的な協力を通じて地域の安定に厚みを増す効果が見込める。

11月の米大統領選では、インド太平洋を含む国際協調のあり方も問われている。次の大統領にはバイデン政権の取り組みを継続するよう期待する。岸田首相の後継を選ぶ自民党総裁選でも議論を深めてもらいたい。

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