「中国経済、年後半の減速は間違いない」元日銀国際局長の福本智之氏
Podcast 中国経済の真相

中国の国内総生産(GDP)は今年1〜6月に実質で前年同期に比べ5.3%増え、習近平(シー・ジンピン)政権が掲げる2025年の目標(5%前後)を上回りました。マクロの統計を見る限り、中国経済は今年に入って底堅く推移していますが、実態はどうなのでしょうか。
元日銀国際局長で、いまは大阪経済大学教授の福本智之氏はラジオNIKKEIのポッドキャスト番組「NIKKEIで深読み 中国経済の真相」に出演し、中国経済の先行きについて「今年の下期に減速するのはまちがいない」との見方を示しました。
今年上期に5%を上回る成長を実現できたのは、トランプ米大統領が高関税政策を導入する前の駆け込み輸出が膨らんだうえ、政府の消費喚起策で需要の先食いがあったためです。福本氏は「当然、その反動が下期に来る」とみています。中国政府が適切な需要刺激策を打たなければ「かなりはっきりとした減速になる可能性もある」と警鐘を鳴らしました。
問題は不動産市況です。中国の大手デベロッパーのバランスシート調整は進んでおらず、市況が本格的に回復する兆しはありません。不動産市場が安定しない限り「中国経済の弱い基調は続くと言わざるを得ない」というのが福本氏の見方です。
福本氏の解説は以下のポッドキャストでお聴きいただけます。
https://note.com/cnshinsou/n/n7527010d3a03?sub_rt=share_pw
(編集委員 高橋哲史)















