岡山・玉野で日本版ライドシェア　25年の瀬戸芸に合わせ

下電観光バス（岡山市）は2025年4月をめどに、岡山県玉野市で「日本版ライドシェア」を始める。中国運輸局岡山運輸支局から20日付で許可された。タクシー会社の管理のもと、一般ドライバーが有償で乗客を運ぶ。玉野市は25年春に始まる現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」の会場の一つで、タクシー不足への対策とする。

許可車両は1台で金曜、土曜の午後4時台〜翌日午前5時台に営業する。下電観光バスは遊休車両を使い、タクシー運転手以外の社員が運転を担う。配車時にルートを決め運賃も確定させる。

瀬戸内国際芸術祭の会期中にはインバウンド（訪日外国人）をはじめ観光客の大幅増が見込まれる。同社担当者は「配車要請があった際にタクシーの空きがなくても、断らずに案内できる」と話す。地元住民が移動手段を確保しやすくする。

中国運輸局はこれまでに東広島市（広島）、益田市（島根）などの営業区域でライドシェアの許可を出した。玉野市での許可により中国5県すべてに導入例ができる。