経団連会長「能登復興、全国のモデルに」 北経連と懇談
経団連と北陸経済連合会(北経連)は20日、石川県七尾市で北陸地方経済懇談会を開き、能登半島地震からの復興をテーマに話し合った。懇談会後の記者会見で経団連の十倉雅和会長は「日本のインフラはもう一度点検する必要がある」と述べた上で「自然災害が激甚化している日本で、能登の復興過程は全国のモデルになる」と話した。
十倉会長や北経連の金井豊会長は懇談会の前に地震で焼失した輪島朝市や、輪島塗の工房などを視察した。十倉会長は「自然の景観や培ってきた伝統工芸を維持しながら復興をなし遂げてほしい」と話した。
北陸では3月に北陸新幹線が福井県敦賀市まで延伸した。北陸新幹線の敦賀以西ルートは福井県小浜市を経由して京都へ向かう「小浜・京都ルート」で決まっているが、石川県内の一部自治体の首長や県議などから米原駅(滋賀県)を経由する「米原ルート」を推す声が出ている。
金井会長は会見で「国土強靱化という重要な役割がある。東京と大阪を独立した2つの高速交通網でつなぐことが大切」とし「米原ルートでは北陸新幹線の機能がきちんと発揮できない」と述べた。十倉会長は「新幹線がつながりループ(輪)になることに意味がある」と指摘した。
2024年1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震が発生。気象庁は約4時間にわたり大津波警報を発令し、日本海側の広い範囲に津波が到達しました。各地の被害状況など最新ニュースをお届けします。