高知信用金庫、100億円投じ次世代基幹システム開発
高知信用金庫(高知市)は20日、次世代基幹システム「CORE01(コアゼロワン)」を富士通と開発すると発表した。オープン系システムで再構築することで、システム会社の制約を受けない開発を可能にするほか、技術者依存のリスクを回避する。開発費は約100億円。2030年までの完全移行を目指す。
高知信金は現在、メインフレームと呼ぶ大型コンピューターで預金や為替を扱う勘定系システムを動かしている。半世紀以上続くシステムパートナーである富士通が30年に大型コンピューターの販売を終了する予定であることから、新たなシステムの開発を決めた。自前のシステムを維持することで経営の自由度を確保する。
コアゼロワンはサイバー攻撃やウイルス侵入を許さず、災害リスクに耐え、障害が発生した場合には早期に復旧できる構造にする。高知信金は顔や手のひらで本人確認できるシステムや、スマートフォンによるデジタル地域通貨などを提供しており、こうした地域を支えるサービスをさらに迅速に提供できるようにする。
山崎久留美理事長は「金融機関は地域のインフラ。顧客が安全・安心に利用できるよう開発を進めていきたい」と話した。