静岡ガス、ベトナムの太陽光発電事業に参画 同国初進出
静岡ガスはベトナムの太陽光発電事業に参画する。現地で発電所を管理・運営する会社に8日出資した。同国で経済成長に伴い不足する電力供給の一翼を担う。将来の液化天然ガス(LNG)供給事業への関与も狙う。ベトナムでの事業は初めてで海外進出はシンガポール、タイ、インドネシア、インドに続き5カ国目となる。
ベトナムで再生可能エネルギー開発を進めるホアン・ロック・ビエット社(ホーチミン市)の関連会社、ミーソン・ホアン・ロック・ビエット・ソーラー・エナジー社(MSHLV社)の株式の25%を取得した。取得額は非公表。近く非常勤役員を1人派遣する。
MSHLV社は本社を置く中南部のニントゥアン省で2019年に太陽光発電を開始。24年度の予測発電量は約7800万キロワット時でベトナムの標準家庭約4万世帯分の年間消費電力量に当たる。
同国政府は30年までに国内の発電容量を22年比で倍増させ、45年時点の再エネ電源比率を20年より約29%増やす目標を掲げる。海外企業と現地企業との合弁によるLNG受け入れ基地の整備も計画されている。
静岡ガスは「太陽光発電への参画を足掛かりに、LNGなど太陽光以外のエネルギー販売も手掛けていきたい」(グローバル・エネルギー本部)とする。