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新大阪と関空結ぶ新線、府と検討へ 橋下市長が表明

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大阪市の橋下徹市長が6日、市中心部と関西国際空港を結ぶ鉄道新線「なにわ筋線」を大阪府と近く正式に検討を始めると表明し、実現に大きく前進する可能性が出てきた。市長は関空のアクセス向上に、都心に複数の駅を設ける意向も示した。

同線は新大阪からJR大阪駅北側の再開発地区「うめきた」の地下を通り、難波付近で二股に分かれてJRと南海に接続する。1980年代から構想があり、89年に国の運輸政策審議会が整備すべき路線と答申した。だが大阪府市の財政悪化などで計画は進まなかった。

2009年度からの国土交通省の調査でうめきたと難波の間に中之島、西本町など複数の中間駅の設置が検討された。建設費は1800億~3200億円と試算した。

橋下市長は「中間駅を設け、色々な所から関空へアクセスできるようにしたい」と述べた。西日本旅客鉄道(JR西日本)と南海電気鉄道にも検討に加わるよう今後呼び掛ける。

検討開始を表明したのは、市も建設費を一部負担する新大阪と放出を結ぶJRおおさか東線北区間の18年度開業のめどが立ってきたためだ。19年度以降、なにわ筋線建設のための費用に余裕ができると判断した。市営地下鉄を民営化し、株式を売却して財源に充てることも示唆した。

新関西国際空港会社の幹部は「関空の機能強化につながる」と歓迎する。大阪市内からより短い時間で結ばれることで空港利用者が増え、事業運営権の売却(コンセッション)にも好影響を与えるとみている。

国交省が事業主体に想定したJR西日本と南海電鉄も「関空のアクセス改善に資する有益な路線」(関係者)と表向きは歓迎姿勢を見せる。ただ同省は都市鉄道等利便増進法の活用を検討しており、その場合、鉄道事業者は3分の1の資金負担が求められる。このため「事業者負担がどこまで膨らむかによって対応が変わる」(幹部)と警戒もしている。

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