豚5頭、口蹄疫か 宮崎県試験場が全頭を処分へ
宮崎県は27日、家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)に似た症状の豚5頭が県畜産試験場で見つかったと発表した。動物衛生研究所(茨城県つくば市)によると、感染が判明すれば国内初。豚は牛よりウイルスをまき散らして感染拡大を招きやすく、県は検査を待たずに試験場の豚486頭の全頭処分を決めた。
牛で感染疑いが相次いでいる同県川南町にある県畜産試験場川南支場で同日、鼻に水疱(すいほう)ができたり口がただれるなど口蹄疫に似た症状を示す豚5頭が見つかった。県は検査試料を動物衛生研究所に同日送付。感染の有無は28日にも判明する。
県はこれまでの牛の感染疑いでは、家畜伝染病予防法に基づき検査で感染の陽性反応が出てから全頭処分してきた。豚は牛よりウイルスが数千倍増殖しやすいといわれており、検査結果が出るまでにウイルスが広がる懸念があるため、結果を待たずに県の判断で全頭を処分することにした。