台湾電力、建設中の原発公開
【台北=山下和成】台湾当局が運営する台湾電力は14日、台北近郊で建設中の第4原子力発電所(新北市)の内部をメディアに公開した。福島第1原発事故などを受けて原発の安全性への懸念が高まっており、不安を払拭する狙いがある。与野党は建設の是非を問う住民投票を年内にも台湾全土で行う方向で協議中だ。
第4原発は台北市から東に約40キロの地点に立地。出力135万キロワットの改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)2基を備える。原子炉は日立製作所や東芝、タービンは三菱重工業製など日本の設備を多く採用している。
現時点で1号機は2015年、2号機は17年の稼働を見込む。台湾電力の陳布燦副総経理は14日、「津波対策の防波堤なども新たに設置する」と安全性を強調した。