首相、憲法96条改正「国民投票いまなら否決」
安倍晋三首相は14日午前の参院予算委員会で、憲法改正の発議要件を緩和する憲法96条の改正にについて「(各種世論調査で)反対の意見の方が多いのも事実だ。いま国民投票に付したところで否決される」と語り、国民の理解が深まっていないとの認識を示した。
首相は96条改正に改めて意欲を示したうえで「なかなか国民の支持が得られないことにおいて、皆さんと認識を1つにするものがあれば、そういう努力もやっていくのが現実の政治の姿だ」と述べ、96条を先行改正するのではなく、各党で合意の得やすい条項を合わせて発議することにも柔軟な姿勢を示した。
A級戦犯を合祀(ごうし)する靖国神社に代わる国立追悼施設の設置については「遺族がどう思うかが大きな課題だ。国民的な敬意を集める場所でなければならないということも議論していく必要がある」と慎重な見解を表明した。民主党の前川清成氏への答弁。