生保協会長、日生のオリンパス株「今のポジションで支えたい」
生命保険協会の筒井義信会長(日本生命保険社長)は18日の定例記者会見で、日本生命が保有するオリンパス株について「今後の基本スタンスは、技術力と競争力、公共性の高さから企業価値を持っているので、今のポジションで支えていきたい」と述べ、追加の株式売却には否定的な見方を示した。日生がオリンパス株の一部を売却した理由については、「損失先送りが発覚した後、様々なリスクが出てきた。保険契約者の利益を毀損(きそん)しかねない状況になり、8%を超える株式保有は多すぎると判断した」と説明した。オリンパス株売却に伴う損失に関しては「具体的な金額は控えたい。会社全体の収支には影響を与えない程度だ」と明言を避けた。
オリンパスの損失隠しについては「技術力の高い企業でこうした事態が起きたのは大変残念だ。第三者委員会による事実の解明を待つべきだが、今回の事例は少数の経営陣が作為的に行った点で、特殊な事例だと理解している」との認識を示した。日生が株主代表訴訟を起こす可能性については、「まずは第三者委員会の調査結果を待ちたい。そのなかで会社が(損失隠しに関わった)役員などの責任を追及するのか(どうかをみたい)。会社側の対応が適切ではないと判断した場合には、保険契約者の利益に資するかどうかという観点から考えたい」と述べるにとどめた。〔日経QUICKニュース〕
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