米上院協議、結論出ず 債務引き上げ期限迫る
【ワシントン=共同】米上院は13日、連邦債務の上限引き上げと政府機関の一部閉鎖の解除をめぐり協議を続行したが、与野党の溝は埋まらず結論は出なかった。債務上限引き上げの期限とされる17日が迫る中、米国債の債務不履行(デフォルト)回避に向けたぎりぎりの調整が続いている。
上院の与党民主党のリード院内総務と共和党のマコネル院内総務は13日意見交換し、事態打開の方策を探った。マコネル氏は終了後、政府機関の閉鎖解除とデフォルト回避の実現へ「民主党が答えを出す時だ」とする声明を発表。合意を得られる見通しは立っていない。
オバマ大統領は13日、ホワイトハウス高官から政府機関の閉鎖の影響に関し報告を受けた。下院民主党のペロシ院内総務とは電話で会談し、1年間分の債務上限引き上げなどを目指すペロシ氏の努力に謝意を伝えた。
上院共和党は6カ月間の暫定予算案などを提案する一方で、オバマ政権の目玉政策である医療保険制度改革の修正を主張している。
下院ではこれまで、共和党側が債務上限を6週間分だけ引き上げるなどの譲歩案を出したが、大統領は拒否した。このため、共和党が多数を占める下院での調整は暗礁に乗り上げ、12日から協議の舞台は上院に移っている。
米メディアによると、ホワイトハウス周辺に13日、退役軍人ら数百人が集まり、政府機関の一部閉鎖に抗議した。結論を出せない政治に対する国民の不満が表面化した格好で、米国の政治不信は深刻さを増している。