吉野家・すき家が増収 牛丼大手の3月既存店、松屋は微減
牛丼大手3社の3月の既存店売上高が7日出そろった。吉野家ホールディングス(HD)の「吉野家」は前年同月比で15.5%増、ゼンショーホールディングスの「すき家」は同9.1%増とそれぞれ増えた。両社とも鍋商品が好調だった。消費税率の上がった4月に入ってからの3社の既存店売上高は、いずれも前年同期を上回っている。
3月の吉野家は「牛すき鍋膳」、すき家は「牛すき鍋定食」など鍋商品の人気が高く、来店客を増やした。同様の鍋商品の販売が一部店舗にとどまった松屋フーズの「松屋」は同0.7%減。ただ、減少幅は1月(1.3%減)や2月(5.7%減)よりも縮まった。
吉野家の4月1~6日の既存店売上高は、前年同期よりも15%以上増えている。鍋商品の人気が続いている。大手3社が280円で足並みをそろえていた牛丼並盛りの価格を、吉野家は1日に20円値上げしていた。
10円値下げして270円にしたすき家、10円上げて290円にした松屋も1~5日の既存店売上高がプラスになった。各社とも「足元で消費増税の影響は目立って出ていない」(吉野家HD)というが、今後影響が広がる可能性もあり、各社は需要動向を慎重に見極める姿勢だ。
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