自民、尖閣映像を報道各社に公開
参院自民党は25日までに、インターネットに流出した尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の約44分間のビデオ映像とほぼ同じ内容の映像を、報道各社に公開した。ビデオ映像は海上保安庁が参院の求めに応じて22日に西岡武夫議長に提出し、扱いを協議した参院予算委員会が24日、各会派に複製DVDを配布。公開方法は各会派の判断に委ねていた。みんなの党は映像を動画形式でホームページに掲載した。
政府は「映像そのものが流出事件の証拠」(仙谷由人官房長官)との立場をとっている。このため、主体的に映像を公開することは避け続けており、国政調査権を持つ国会の求めに応じる形でようやく今回の事実上の「公開」に至った。
ビデオ映像の公開を巡っては19日に参院予算委員会が国政調査権に基づいて政府に44分間の映像の提出を求めることを全会一致で決議。菅直人首相も同日の参院予算委で「正式な手続きが取られたので、できるだけ迅速に結論を出し、基本的に提示できるようにしたい」と表明していた。