もんじゅで職員パソコンがウイルス感染 情報漏れも
日本原子力研究開発機構は6日、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で職員のパソコンがコンピューターウイルスに感染し、情報の一部が外部に漏れた可能性があると発表した。感染原因と影響を現在調査している。パソコンはプラントの運転制御や監視には関係なく、核セキュリティー上、重要な情報も含まれていないという。
原子力機構によると、感染したのは、中央制御室の当直員が使う事務処理用のパソコン1台。2日午後、セキュリティー会社が同機構から外部への不審な通信を発見し、もんじゅの担当者に連絡。通信状況を調べた結果、動画再生ソフトの更新の際にウイルスに感染した可能性があることが分かった。韓国とみられる外国のウェブサイト向けの不審な通信で、情報漏洩の可能性があることも3日に判明した。
パソコンには職員の訓練報告書のほか、組織改革の討議資料やメールデータなどが含まれていたという。
もんじゅを巡っては2013年11月、核物質防護に不備があったとして原子力規制委員会が原子力機構を厳重注意した。同機構では12年11月にも、茨城県の本部でウイルス感染が発覚している。