NTTドコモ、過去最大の顧客流出 10月18万9800件
NTTドコモは7日、電話番号を変えずに通信会社を乗り換えられる携帯電話のMNP(番号持ち運び制)による顧客流出が10月は過去最大の18万9800件になったと発表した。KDDI(au)とソフトバンクが扱う米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)「iPhone(アイフォーン)5」の人気に押された。
ドコモの転出超過数はMNPが始まった2006年10月以降で最多。アイフォーン5が発売された9月以降、顧客離れが加速している。11月以降に販売する新型のスマホや値下げ施策で歯止めをかける考えだ。
同日発表したKDDIのMNPは15万2700件、ソフトバンクは3万7900件の転入超過。KDDIは06年11月の21万7600件に次ぐ高水準となった。アイフォーン5の通信料金を旧型の「4S」から1050円引き上げたソフトバンクに対し、据え置いたKDDIに多くの顧客が流れたとみられる。
携帯電話・PHSの新規契約数から解約数を引いた純増数はソフトバンクが28万4200件と10カ月連続で最多。KDDIは23万8800件。7200件のドコモは過去5年間で最少だった。
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