本屋大賞に異色のBL作家 多様化する文学のいま
全国の書店員が「一番売りたい本」を投票で選ぶ「本屋大賞」は、出版関係者が「直木賞より欲しい」と口をそろえる文学賞だ。その今年の受賞作が7日、発表された。
選ばれたのは凪良(なぎら)ゆうの「流浪の月」(東京創元社)という作品。誘拐事件の加害者の青年と被害者の少女という当事者だけが知る、ある特別な関係を描く小説だ。投票した書店員からは「容赦なく感情を研ぎ澄ませて、人間の相克を描いている」などと高く...
最近、「文学」を読んでいますか? 夏目漱石や村上春樹もいいけれど、いま新しいトレンドが生まれ、若い世代の心をつかんでいます。ボーイズラブ(BL)の作家が書いた小説が有名な文学賞を受賞したり、ユーチューバーの自伝がベストセラーになったり。ネット上の「小説投稿サイト」からも新しい才能が続々と現れています。2020年の空気を映す「令和ブンガク」。躍動するその最前線をルポします。