スクショなど「写り込み」容認 著作権法改正へ
文化庁は2日までに、スマートフォンでのスクリーンショット(画面保存)やインターネット上の生放送・生配信に他人の著作物が偶然写り込んでも違法とならないことを、著作権法で明示する方針を固めた。2019年の通常国会で同法改正案の提出を目指す。
他人の著作物を権利者の許諾なく利用することは原則として禁止されている。ただ現行でも、ネット上で公開する写真や映像、音声に偶然写り込んだ著作物など、一定の条件を満たす場合は違法とはならない。
文化庁は、スマホなどの普及によりスクリーンショットやネット上の生配信が一般的となったことから、写真や映像などと同様、著作権侵害には当たらないと明示することにした。同庁によると、これまでに偶然の写り込みが著作権法違反に当たるとして摘発されたケースはないという。
文化審議会の専門委員会も10月30日の中間報告で、写り込みを適法とする範囲を拡大すべきだと提言した。文化庁は、中間報告に対する一般からの意見を11月末まで募り、著作権法改正案の内容に反映させる方針。
これとは別に、同庁は海賊版対策の違法ダウンロード規制強化についても検討を進めており、同法改正案に盛り込みたい考えだ。〔共同〕