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安保理、北朝鮮の制裁回避巡り米ロ対立

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【ニューヨーク=高橋里奈】国連安全保障理事会が17日開いた北朝鮮の制裁回避問題を巡る緊急会合で、専門家パネルが作成した報告書を巡る米国とロシアの対立が再燃した。ロシアが自国の積極関与を否定する修正案を提示したことに対し、米国が「制裁違反の隠蔽だ」と強く反発した。報告書の公表には全15理事国の合意が必要で、米ロの対立が続けば公表されない可能性が出てきた。

専門家パネルが8月にまとめた報告書は、北朝鮮が海上で積み荷を移しかえる「瀬取り」で石油精製品の輸入を大幅に増やしていることなどを指摘した。米国のヘイリー国連大使は17日の会合で1~8月に少なくとも148回の瀬取りがあり、北朝鮮が上限より6割多い80万バレルを輸入したと主張。「北朝鮮はロシアの支援によって石油精製品を違法に入手し続けている」とも断言し、ロシアの関与も記した当初の報告書の公表を迫った。

一方、ロシアは「米国は報告書を自分たちの言い分を国際社会に伝えるために利用したいだけだ」(ネベンジャ国連大使)と反発。ロシアの見方を公平に反映したという修正版について「米国が公表を妨害している」と反論し、米国と非難の応酬を繰り広げた。

北朝鮮の制裁を巡って圧力を堅持したい米国と、北朝鮮を支援し影響力を強めたいロシアの対立は激しさを増している。専門家パネルの報告書は1年に2回公表されるが、9月中に予定されていた今回の中間報告書の公表は見送られる可能性もある。

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金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。

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