教員に暴行、容疑で生徒逮捕　福岡の私立高、動画拡散

福岡市東区の私立高校で授業中に男性教員（23）の背中を蹴るなどしたとして、福岡県警東署は29日、同校の高校1年の男子生徒（16）=同区=を傷害の疑いで逮捕した。暴行の様子は同級生が撮影し、インターネット上で拡散していたという。

逮捕容疑は28日午後3時から同35分ごろ、同校の教室内で男性教員の背中を足蹴りするなどして、打撲などの軽傷を負わせた疑い。同署によると、男子生徒は「足蹴りしたことは間違いない」と容疑を認めている。

同校などによると、男性教員が社会科の授業中に、授業と関係ないタブレット端末を操作していた男子生徒にやめるよう指導。無視した男子生徒から端末を取り上げると、激高し、教員の背後から複数回蹴ったり、胸ぐらをつかんだりしたという。

暴行の様子は同級生が撮影し無料対話アプリに投稿。動画を見たほかの高校の生徒がツイッターに投稿し、ネット上で拡散していた。福岡県警東署が動画を確認し、同校に連絡。男性教員が29日までに東署に被害届を提出していた。

同校は29日に記者会見を開き、校長が「保護者など多くの人にご迷惑をおかけして申し訳ない」と謝罪。同校は29日に全校生徒にアンケートを実施、スクールカウンセラーを配置するなどして、生徒の心のケアに当たったという。30日には保護者を集めた説明会も開く予定。