3~5歳児の教育無償化 首相表明、消費税収を活用
安倍晋三首相は25日の経済財政諮問会議で、3~5歳のすべての子どもの幼児教育・保育の費用を無償化する方針を示した。こうした教育無償化などの施策について「2兆円規模の大規模な政策を実行する」と述べた。財源として2019年10月に予定する消費税率の8%から10%への引き上げによる税収増を充てる考えを示した。
0~2歳の子どもも所得が低い家庭に限って無償化する方針を示した。首相は同日夕に記者会見して衆院を解散する意向を表明し、消費税収の使い道の変更などについて国民に信を問う考えだ。
8%から10%への消費税の引き上げによる増収分のうち赤字の削減に充てることになっていた4兆円のうち、半分を幼児教育無償化や高等教育の負担軽減の財源に回す。2020年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化する財政健全化目標は一段と難しくなることは避けられないが、首相は諮問会議で「実現していく」と述べるにとどめた。