農薬首位シンジェンタ、新CEOに米化学品物流トップ招く
【フランクフルト=加藤貴行】農薬世界最大手のシンジェンタ(スイス)は4日、新しい最高経営責任者(CEO)に米化学品物流販売大手ユニバーのエリック・フライワルドCEOを招く人事を発表した。就任日は6月1日。シンジェンタは2月に中国国有化学大手の中国化工集団に買収されることで合意した。新体制で当局の承認手続きや、中国化工との統合作業にあたる。
昨年11月から暫定CEOを務めてきたジョン・ラムゼイ氏は社内に残りフライワルド氏を支える。同社では前CEOのマイケル・マック氏が種子最大手の米モンサントの買収提案を拒否し、その後の株価下落などの責任をとり昨年10月末に退任。ミシェル・ドマレ会長とラムゼイ氏が中国化工との交渉をまとめた。
フライワルド氏は米化学大手デュポンに27年間在籍して農業関連部門の要職も務め、種子・農薬業界には明るい。2008年以降はユニバーを含め3社の経営トップを務めてきた。