三菱電機、人工衛星機器の生産倍増
30億円で新棟
三菱電機は4日、アンテナなど人工衛星に搭載する機器の生産能力を倍増すると発表した。約30億円をかけて鎌倉製作所相模工場(相模原市)内に新棟を建設、2017年10月に稼働させる。海外での人工衛星の販売を増やす方針だ。
新棟ではアンテナのほか、衛星の外側を覆うパネルや太陽光発電パネルなどを生産する。相模工場内に点在する製造・試験設備を集約し、工期短縮やコスト削減を見込む。
新棟は2階建てで、延べ床面積は9940平方メートル。大型の精密機械のほか、生産する機器が宇宙で性能を発揮できるかを試す真空スペースも設ける。
三菱電機は気象衛星「ひまわり8号」などを手がけており、NECと並ぶ人工衛星の国内トップ級メーカー。最近はアジアや中東での受注が増えており、21年3月期には人工衛星や大型望遠鏡といった宇宙関連事業の売上高を16年3月期比で5割増の1500億円に引き上げる計画だ。