高専でサイバー防衛教育 国立5校拠点
サイバー攻撃に対処できる情報セキュリティー人材を育成するため、51校ある国立高等専門学校(高専)が全国を5つのブロックに分け、それぞれ指定した「拠点校」を中心に実践的なセキュリティー技術の教育に乗り出すことが、国立高等専門学校機構への取材で分かった。
機構によると、拠点校になるのは一関(岩手)、木更津(千葉)、石川、高知、佐世保(長崎)の各高専。この5校で教材を作成し、講習会やセキュリティー技術を競う競技会を開催。ブロック内の高専教師が参加し、自校に持ち帰って授業に生かし、全体のレベル底上げを目指す。
高専は機械・電気電子・情報・化学・建築・建設・商船などの実践的な技術を学ぶ教育機関。基本的には5年制で、中学卒業後に入学する。
若いうちからセキュリティー技術を学ぶことで、高度な専門性を身につけることが期待される。全国の高専はネットワークでつながっており、遠隔で指導できるのも強みだという。
拠点校制度創設を担当した高知高専の岸本誠一副校長は「サイバー攻撃の防御シミュレーション演習などで実践的に学ぶことができる。高専はロボットやプログラミングの全国コンテストを開催しており、いずれセキュリティーの大会も開きたい」と話している。〔共同〕