レンブラントの版画2点、越前和紙使用か 福井県が調査
福井県は20日までに、17世紀のオランダを代表する画家レンブラントの版画2点に、日本画紙やふすま紙として評価の高い県の特産品、越前和紙が使われていた可能性が高いと明らかにした。担当者は「確証が得られるよう、今後も調査を進めたい」と、海外の巨匠との縁に期待を寄せる。
レンブラントは「光の画家」などと呼ばれ、代表作の油彩「夜警」以外にも、数多くの版画を残している。
県や越前市などでつくる「越前和紙研究会」のメンバーが15~17日、版画を所蔵するオランダのアムステルダム国立美術館で、版画13点を顕微鏡で調査したところ、2点に使われていた紙に、紙をすいた際に残る道具の跡など、江戸時代の越前和紙と似た特徴があった。当時のオランダは長崎を通じて日本から和紙を輸入していたという。
今後さらに紙の繊維を蛍光エックス線で分析する。調査結果は2014年度内に発表する。〔共同〕