三島監督作品が特別賞 モントリオール映画祭
カナダで開催されていた第41回モントリオール世界映画祭で4日夜(日本時間5日)、授賞式が行われ、三島有紀子監督の「幼な子われらに生まれ」が、最高賞のグランプリに次ぐ審査員特別グランプリを受けた。日本の配給会社に入った連絡で分かった。日本作品の同賞受賞は2014年の「ふしぎな岬の物語」(成島出監督)以来。
三島監督は「海外の皆さまにも伝わったんだなと、とてもうれしくて、とてもありがたくて、この喜びをみんなで分かち合いたいです。この世に生きるすべての『親愛なる異質な人』(英題の訳)へ」とのコメントを出した。
「幼な子われらに生まれ」は作家、重松清さんの小説が原作で、浅野忠信さんや田中麗奈さん、宮藤官九郎さんらが出演。再婚した妻と、その子との関係などを通し、家族の在り方を問い掛ける。8月から各地で公開している。
三島監督は大阪市出身。NHKで多くのドキュメンタリー番組を手掛けた後、09年に「刺青 匂ひ月のごとく」で映画監督としてデビューした。他の作品に「少女」「しあわせのパン」など。〔共同〕