経団連「数学は全学生必修に」 若手育成で提言
経団連は4日、若い人材の育成と大学教育の改革に向けた提言を正式に発表した。経済のデジタル化やグローバル化が加速するなか、文系と理系の枠を超えてビッグデータや人工知能(AI)を使いこなしたり、リベラルアーツ(教養)を身につけたりする重要性を強調。「情報科学や数学、歴史、哲学などの基礎科目を全学生の必修科目とする」ことを提案した。
大学側と対話する場も近く設ける。経団連からは中西宏明会長のほか副会長らが参加する。大学側からは国立・私立大の学長の参加を広く募る。
企業側は優秀な人材を獲得する重要性が高まっている。採用にあたって新卒や既卒、文系・理系の垣根を設けない通年採用など、多様な選択肢の必要性にも言及した。
大学側には近い将来に文理融合を進め、学部のあり方などを根本から見直すべきだと主張した。学習成果の見える化を求め、成績要件や卒業要件を厳格にすることも提案した。