発電燃料がアジアで高騰 重油や石炭、LNG高が波及
重油や石炭といった発電燃料のアジア価格が軒並み上昇している。寒波による電力需要の増加を受け液化天然ガス(LNG)が急騰し、代替需要の観測などから重油は今冬に入り2割近く、石炭は3割値上がりした。日本の主力電源を担う火力発電の燃料高騰は電気料金の上昇圧力になる。
LNGのアジアのスポット価格は1月中旬までの1カ月で3倍に高騰し、一時は100万BTU(英国熱量単位)あたり30ドルを超す最高値を付けた。寒波に見舞われた東アジアで需要が急増したほか、米国などからのタンカー輸送が滞り供給が急減した。
影響は発電燃料全体に及ぶ。石油火力発電の燃料となる重油のスポット価格は1トン450ドル前後と2020年12月以降に17%ほど上昇。11カ月ぶり高値
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