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NTT、5G網で国内連合 NECに600億円出資へ

(更新)
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NTTNECは25日、取締役会を開き資本業務提携することを決めた(「NTTとNEC、資本・業務提携を正式発表」参照)。NTTがNECに約5%出資し、次世代通信規格「5G」など先端通信網を共同開発する。出資額は約600億円とみられる。米中対立の激化など世界で保護主義が強まり、社会インフラの5Gやその次のネットワークを国産技術で維持する必要があると判断。技術開発を急ぎ、劣勢だった海外でも巻き返しを図る。

NTTはNECの第3位株主となる。両社は5Gネットワークで、通信回線を制御する基幹装置などの開発に取り組む。25日午後3時半からオンラインで記者会見を開き、NTTの澤田純社長とNECの新野隆社長が出席する。

5Gはスマート工場や自動運転、遠隔医療など次世代技術の基盤となることが期待される。世界中の通信会社が基地局整備を進めるなか、基地局などを提供するスウェーデンのエリクソン、フィンランドのノキア、中国・華為技術(ファーウェイ)の3強が受注合戦を繰り広げている。世界の基地局市場ではこの3社が約8割のシェアを握る。

なかでも世界で存在感を高めているのがファーウェイだ。中国国内のみならず、欧州では5Gの前の世代にあたる「4G」時代から通信網整備に力を入れ、通信会社との強固な関係を構築。5G分野でもファーウェイが2月時点で世界の通信会社と結んでいる商用化に関する契約91件のうち、50件近くが欧州だった。ファーウェイの製品の価格は、エリクソンやノキアより2~3割安いとされており、品質も高いことから採用が進んでいる。

3月に5Gの商用サービスが始まった日本ではNTTドコモや楽天がNEC製の機器を採用している。5Gではファーウェイ製の機器を採用している通信会社はないが、圧倒的な資金力で先端技術開発にも力を入れるファーウェイへの対抗軸をつくらなければ、次世代通信網整備で海外勢頼みになる可能性もあった。

NTTとNECは5Gの次の世代にあたる「6G」の技術開発も視野に入れる。NTTはあらゆる分野に光技術を取り込む「IOWN(アイオン)」構想を提唱しており、2030年には既存技術の約100倍のデータ伝送容量を誇る通信網の実用化を目指している。NTTはNECとの協業を深め、次世代網開発で海外勢に対抗する。

ファーウェイを巡っては、米中対立や新型コロナウイルスの感染拡大で欧米を中心に不信感も高まりつつある。米トランプ政権がファーウェイへの制裁を強め、日本や英国政府も追随している。NECは海外市場開拓の好機とみて、NTTと連合を組み、次世代技術の開発を急ぐ。

NTTとNECは25日午前、資本業務提携について「本日の取締役会にて議論する」との談話をそれぞれ発表した。

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