この調査結果をもとに、Google では Grow with Google プログラムで提供しているインターネットリテラシーについて学べる教材の拡充を実施します。同教材は、株式会社 ARROWS の協力のもと全国の中学・高校に提供しています。新しい教材の提供開始は 3 月下旬を予定しており、希望する教員の方はこちらから詳細をご確認ください。
Grow with Google では、中高生向けのコンテンツに加え、安全なインターネット利用に関するトレーニングコンテンツを公開しており、昨年一年間で 10 万人以上の方にご活用いただきました。
オンラインセキュリティに関する無料の講座などに加え、本日、新しいトレーニング コンテンツとして「クラウドで情報共有を行う際に確認すべきこと」を追加しました。コロナ禍によりオンラインでの情報共有の機会が増える中で気をつけるべき点や Google Drive や Google グループなどの関連する Google 製品の使い方と設定方法をご紹介しています。今後、活用機会が益々増えるクラウドサービスの使い方を学ぶための資料として、ぜひお試しください。
情報の集約やノイズ付加、デバイスから送信されるデータ量の制限といったプライバシーを保護するための手法を用いることで、提案仕様として公開されている API はプライバシー保護を実現しながら、コンバージョンの測定を可能にします。たとえば、API のイベントレベルの仕組みは、クリックスルーコンバージョンを測定するためのオリジントライアルで検証できるように公開されています。ノイズを付加し、API が一度に送信できるコンバージョンデータのビットを制限することで、プライバシーを保護します。広告主においては、レポーティングの目的にあわせて優先する最も重要なコンバージョンを選択する必要があります。
今後数か月間をかけて Google 広告チームは、ビュースルー コンバージョンのレポート、効果とリーチの決定、アトリビューションの実行といったユースケースをサポートするために、提案されたコンバージョン測定 API 群が、どのように Google の測定製品と一緒に使用できるかを引き続き検討します。この期間中の混乱を最小限に抑えるため、広告主の皆さまにおいてはグローバルサイトタグまたは Google タグマネージャーを使用してサイト全体のタグ付けを実装することを推奨します。しかし、プロトタイプの開発に移る前には、ノイズの適切なレベルや、集約レベルレポート送信時の最小コンバージョン数など、さらに多くの事項に関する意思決定が必要であり、これらを議論する公開フォーラムへのアドテク企業、パブリッシャー、広告主の皆様の参加をお待ちしています。
広告詐欺の防止
広告に支えられたウェブの健全性は、企業が実際の訪問者と不正なトラフィックを判別できるかどうかにかかっています。そのため、Chrome は昨年 7 月にテスト用の Trust Token API を公開し、ユーザーの ID を秘匿した状態で有効なトラフィックを検証できるようにしました。さらに、利用者のプライバシーを保護しながらモバイルデバイス上での不正検出を改善するための新タイプのトラスト トークン発行者を支援するために、Chrome の次リリースが予定されている 3 月にオリジン トライアルの開始を発表しました。Google 広告チームは、信頼できるモバイル ユーザーの協力を得て本機能の検証を開始し、その結果を公開フォーラムで共有する予定です。
フィンガープリント防止について
プライバシー サンドボックスの重要な目的は、個別ユーザーに関するデータを共有したり秘密裏に追跡したりする、不透明もしくはユーザーから見えない技術から、人々を保護する技術を開発することです。一例としては、端末の IP アドレスを悪用して、オプトアウトの知識や方法を知らない利用者を特定しようとするといった手法があげられます。Chrome は、ウェブサイトの通常の動作を妨げることなく利用者の アイデンティティ を保護するために、IP アドレスをマスクする方法の新たな仕様提案として Gnatcatcher を公開しました。他の提案仕様と同様に、ウェブコミュニティからのフィードバックに基づき今後も改良を続けてまいります。
ウェブのプライバシーの未来
FLoC の初期検証結果や各種 API 群の開発状況そして業界との継続的な対話から、私たちはプライバシー サンドボックスがウェブ利用者のプライバシーを保護強化を実現しながら、パブリッシャーが優れたコンテンツに資金提供するための必要な収入を確保し、広告主が自社製品に適したオーディエンスにリーチすることを可能にする最善の方法であると考えています。Google 広告チームにとって、プライバシー サンドボックスの技術は、ウェブにおける Google 広告と効果測定製品の今後を方向づけるものです。利用者によりよい体験の提供を可能にし、持続性のあるソリューションを広告業界に導入するこの新しいアプローチを今後どう定義していくのか、その議論にぜひ多くの方に参加していただきたいと考えています。
今年はプライバシー サンドボックスに関する進捗のお知らせに加え、実際にみなさんが実施するキャンペーンでこれらの新しい技術をテストできる機会が増える予定です。W3C の Improving Web Advertising Business Group などのフォーラムでのプライバシーサンドボックスの提案仕様に関する公開ディスカッションへの参加や、テクノロジーパートナーとの協力を通じてすでに試行中の提案仕様の検証や評価への積極的な参加をお待ちしています。共にウェブを再構築していきましょう、ウェブがすべての人にとって良いものとなるように。
Posted by Chetna Bindra, Group Product Manager, User Trust and Privacy