「あんしん連絡先」アプリをインストールすると、親しい友人や家族をあんしん連絡先として登録でき、登録されたユーザーは、あなたのスマートフォンの操作状況から安否を簡単に確認することが可能です。反対に、万一あなたが身の危険を感じたときや緊急事態に遭遇したときには、自ら現在地を相手に対して発信することもできます。さらに、あんしん連絡先として登録したユーザーにあなたの現在地のリクエストを許可することで、あなたが返信できない場合に現在地を自動的に共有する機能も備わっています (オフライン状態の際やスマートフォンが電池切れの場合でも機能します)。リクエストは自由に拒否することがきますが、一定時間内に返信できない場合には、現在地が相手に共有されます。もちろん、場所の共有の停止も、あんしん連絡先に登録されているユーザーの変更も、いつでも自由に設定可能です。


今回の追加機能は以下の通りです。
現在地が共有されるまでの時間を管理
万が一の状況に備え、登録された相手がリクエストした時、自動的に現在地が相手に共有されるまでの時間を設定することができます。これまでは「 5 分」で標準設定されていましたが、即時から 最長1 時間まで、自由に設定することが可能になりました。


電話番号から「あんしん連絡先」に登録
以前のメールアドレスによる登録に加え、電話番号でも登録ができるようになりました。電話番号を入力すると、相手に登録招待の SMS が送信され、相手が承認すると、あんしん登録先として登録され、名前とプロフィール画像がアプリに表示されます。


多言語でのサポート
今回のアップデートにあわせて9つの言語が追加され、日本語を含む25ヶ国語でお使いいただけます。


あんしん連絡先アプリは、 App Store (iOS) および Google Play ストア (Android)  からダウンロードいただけます。

Posted by ソフトウェア エンジニア、Minh T. Nguyen

私が国際宇宙ステーションで過ごした半年間、宇宙で過ごすという感覚を正確に表すことができる言葉や画像を探すことは簡単ではありません。今回のミッションでは Google の協力により、ISS の内部の様子や、宇宙から見た地球の様子をストリートビュー画像として撮影することができました。
過去 16 年、さまざまな宇宙飛行士たちが、地上 420 km 上空の宇宙空間に浮かぶ ISS で生活し、仕事を続けています。相互接続された 15 のモジュールによって構成される ISS は宇宙探検の基地であり - 例えば将来的には月、火星、小惑星などを探索するなど - 地上とは異なる視点から地球を観察する場所でもあります。ISS では、海洋、大気、陸上のデータが収集され、微小重力下における人体反応の観察免疫システムの解明、急激な気象変化への警告を発するための低気圧の観測、近年急速に増加している海洋廃棄物の監視など、地球上では行うことができない実験や研究が行われています。
私のミッションには、今回はじめて行われるものがいくつか含まれていました。このミッションは、宇宙に滞在した最高齢女性宇宙飛行士であり、過去に 2 度の ISS 滞在を経験している唯一の女性宇宙飛行士でもあるペギー・ウィットソン (56) によって率いられました。まずは、はじめて地球の外で行われるストリートビュー画像の撮影。そしてもうひとつは、ISS をストリートビューで探索する際にポップアップ表示される注釈の作成がストリートビュー初ということ。画像に表示される注釈は私たち宇宙飛行士が体力トレーニングを行う場所、食事の内容、科学実験が行われるエリアなど、面白い情報や興味深い事実を知ることができます。
ノード 1 (ユニティ) のギャレーテーブルで食事をするペギー・ウィットソンと友人たち。6 人の宇宙飛行士が食事を取るのに十分な広さがあります
ISS では宇宙空間における生活や作業の制約があるため、Google が通常用いるストリートビュー機材では撮影することはできませんでした。そこで、ストリートビュー チームは NASA と協力し、テキサス州ヒューストンのジョンソン宇宙センター、およびアラバマ州ハンツビルのマーシャル宇宙飛行センターで研究を行い、ISS にすでに搭載されている DSLR カメラと機器を使って、無重力環境で画像を収集する方法を計画しました。その後、私が宇宙で静止画を撮影し地球に送り、それらが貼り合わされて ISS の 360 度パノラマ画像が出来上がりました。
ノード 2 (ハーモニー) 乗組員区画: 乗員室で写真に写るサンドラ・マグナス宇宙飛行士 (第18次長期滞在フライトエンジニア)
本日ストリートビューで公開された画像を撮影するため、十分な事前の対策を練りました。ISS では、複雑にレイアウトされたモジュールが上下左右あらゆる方向に接続されており、内部にはいたるところに機材が設置され、多くの配線が張り巡らされています。そして、その中では 6 人の乗組員が1 日 12 時間、研究やメンテナンス活動を忙しく行っています。障害物が多く、撮影する時間が限られているような環境で撮影を支障なく行い、計画が上手くいくという確信を事前に得る必要があったのです。無重力空間というハードルももちろん忘れることはできませんしね!
ジョイントエアロック (クエスト): このエリアには、船外活動宇宙服 (EMU) と呼ばれる宇宙服が収納されています。宇宙服は宇宙飛行士が船外活動を行う際の生命維持装置です
本日より、これまでほんの一握りの限られた人のみが訪れることができた ISS 内部を、ストリートビューを使って誰もが自由に探索することができます。この画期的なプロジェクトは、地上で作業を行った専門家チーム、ISS の同僚たち、そして私たちを宇宙に送るために共に力を合わせた国々の協力なくして達成することはできませんでした。宇宙から地球を眺めることで、私は世界を見る視点が少し変わりました。ISS のストリートビューによって、多くのユーザーの世界観が変わることを願っています。