米グーグル、サーバー用半導体を自社設計 米メディア報道
【シリコンバレー=奥平和行】インターネット検索最大手の米グーグルがサーバーに使う半導体の自社設計を検討していることが13日、明らかになった。米ブルームバーグ通信が伝えた。グーグルはネット検索や動画共有サイトなどの運営に大量のサーバーを利用している。中核部品であるMPU(超小型演算処理装置)も自ら設計し、性能を高める狙いだ。
ブルームバーグは関係者の話として、グーグルが英アーム・ホールディングスの基本設計を利用したサーバー向けMPUの開発を検討していると伝えた。ただ「計画を最終決定しておらず、変更になる可能性もある」としている。
グーグルは検索などネットサービスの利用拡大に対応し、世界各地でデータセンターを増強している。サーバーの利用も増え、搭載するMPUを現在は主に半導体最大手の米インテルから購入している。インテルはサーバー向けMPUで9割以上の世界シェアを握るが、大口顧客が離反すれば痛手となる。
アームは低消費電力の半導体設計を強みとしており、スマートフォン(スマホ)などモバイル機器に搭載するMPUで米アップルや米クアルコムと組んでいる。アームは米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)などと組んでサーバー向けにも本格参入することを目指しており、グーグルの陣営への加入は事業拡大の追い風になりそうだ。