日ロ、領土巡り10月中旬に次官級協議 外相が合意
【ニューヨーク=坂口幸裕】訪米中の玄葉光一郎外相は25日午前(日本時間同日夜)、ロシアのラブロフ外相とニューヨークの国連本部で会談した。懸案である北方領土問題の実質的な交渉入りとなる次官級協議を10月中旬に日本で開くことで合意。年内にも予定される野田佳彦首相の訪ロ時に領土問題を含めた合意文書の取りまとめを目指す方向で一致した。
会談は8日に野田首相とプーチン大統領が会談し年内訪ロで合意したのを踏まえ、今後の日程などを協議。11月下旬の日ロ貿易経済政府間委員会の開催や安全保障分野など2国間協力の議論を進める方針を確認した。
玄葉外相は沖縄県の尖閣諸島をめぐる日中関係にも触れ「これからも意思疎通をしっかり継続していく」と語った。
玄葉外相は会談後、記者団に、野田首相の12月の訪ロに関して「成果が必要だ。(日ロ首脳間での)成果文書のあり方を含めてラブロフ外相と話し合った」と述べた。