アップルが法人税回避と報告書 米上院小委が公表
【ニューヨーク=共同】米企業の租税回避行為について調べている米上院の小委員会は20日、米アップルが海外子会社を使って、数十億ドル(数千億円)の法人税支払いを回避していたとの報告書を公表した。21日にティム・クック最高経営責任者(CEO)を呼んで実態を調べる公聴会を開く。
小委員会は、アップルがアイルランドの子会社を活用したと主張。米国との制度の違いを利用して、1社は過去5年間でどこの国にも法人税を支払っておらず、別の1社も2011年に0.05%しか払っていないと指摘した。
ジョン・マケイン上院議員(共和党)は声明で「アップルは米企業で最大の納税者と主張するが、最大の租税回避者の一つでもある」と述べた。
一方、アップルは租税回避のからくりは使っていないと反論。12年度には約60億ドルという「桁外れの額」を納税したと強調した。米法人税制が「デジタル時代の到来と、変化する世界経済に対応できていない」として修正を求めた。