理研改革委、研究の運営体制などに絞り提言
STAP論文の問題をめぐり、理化学研究所が設置した外部の有識者による「研究不正再発防止のための改革委員会」(委員長、岸輝雄・東京大名誉教授)は13日、都内で会合を開いた。研究の運営体制などに対象を絞って議論し、来月にもまとめる提言に盛り込んでいく方針を確認した。
会合では、研究のマネジメント体制や実験ノートの記載ルールについて理研側が説明した。理研の研究室によって、実験ノートの記載がまちまちであることが分かったという。
各委員からは「所属長の個性が出るから研究にとって非常にいい半面、大きな問題が起きると共通因子がもしかすると少し欠ける部分がある」などの指摘が出た。改革委は権限をもつ管理者がチェックする体制を整える必要があるかどうかについて議論していく。
改革委は今後、緊急性の高い分野として生命科学などライフサイエンス分野での研究の運営体制などに絞って議論する。岸委員長は会合後の記者会見で「現場においての仕組み、紙に書いたルールはかなり良くできている面があるが、それを実行する体制をどうするかということが大事だ」と語った。