容疑者らの逃走、各地で相次ぐ
刑事事件の容疑者や被告が逃走する事件は各地で相次いでいる。
川崎市の横浜地検川崎支部では1月、強盗容疑などで逮捕された男が弁護士と接見中、腰縄をずりおろして逃走。部屋には鍵がかかっていなかった。神奈川県警は約4千人を投入して捜索し、約47時間後に確保した。
逃走防止設備のない部屋で接見していたことや、腰縄が十分に締められていなかったことが問題視された。警察庁は全国の警察に腰縄の確認徹底を指示。最高検は接見時の注意点を通達し、地検川崎支部には逃走防止設備のある接見室が新設された。
熊本市では5月15日、窃盗未遂の非行事実で少年鑑別所に移送中だった少年が手錠をつけたまま逃走。6時間後に見つかったが、周辺の小中学校は子どもたちを集団下校させるなど不安が広がった。腰縄を持つ熊本家裁八代支部の職員の手が緩んだ隙に逃げられた。
仙台市でも昨年11月、仙台中央署で傷害容疑の取り調べ中だったドイツ人の男が、警察官が離席した間に腰縄をほどき逃走。約26時間後に交番に出頭した。〔共同〕