「我々が反省すべき」 電通過労自殺で厚労審議官
全国の労働局長が集まる会議が14日、厚生労働省内で開かれ、岡崎淳一厚生労働審議官は電通の長時間労働問題などを挙げ、「各事業場に対しては是正勧告をしてきたが、企業そのものが変わっていなかったということは、我々が反省すべき課題だ」と述べた。
昨年12月に女性新入社員(当時24)が過労自殺した電通では、2010年に中部支社(名古屋市)、14年に関西支社(大阪市)、15年に東京本社(東京・港)がそれぞれ地元の労働基準監督署から是正勧告を受けている。岡崎審議官は「こういう事案をみるにつれ、全体の状況を把握した指導が必要だ」と強調した。
電通を巡っては、東京労働局などが7日、労働基準法違反容疑で東京本社と3支社を家宅捜索。労使協定を超えた違法な長時間労働が全社的に常態化しているとみて、東京労働局などは法人としての同社と人事・労務担当者らの書類送検を視野に捜査を進めている。
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