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「暗渠」で味わう街歩きの進化形 記事の先にある細かい話

暗渠マニアックスで中央区の川跡(京橋川、楓川、浜町川、龍閑川など)を中心にコースを作り、ご案内したものを記事にしていただきました。奥山編集長、たいへんお世話になりました!

名前に“橋”がつく交差点の謎…「暗渠」で味わう街歩きの進化形
川と関係ない「小川橋」・公衆トイレが「暗渠サイン」…スマホ片手に「AR時間旅行」

 

ゴール地点のその先のことを、ちょこっとだけ補足。


龍閑川さんぽは、龍閑橋の親柱とコンクリートトラスを見てゴール、とすることが美しい、と思う。ただ、その先も実はちょっと、地味だけれどおもしろい。

本記事のゴール地点の上空を、googleの航空写真で眺めてみよう。

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鎌倉児童遊園と書かれたところに、龍閑橋は保存されている。そこから日本橋川に向かってツツツと視線を動かすと、駐車場がカーブを描いていることがわかる。

カーブ、に、ザワ、ザワ。昔の地図を見てみよう。

 

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東京時層地図の関東地震直前。龍閑橋も現役のころ。龍閑川の付け根が見えるだろう。

このカーブと、駐車場のカーブは、一致する。

 

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東京時層地図の、高度成長前夜も見てみる。

龍閑川は埋められた。しかし、末端だけは埋め残されていた。航空写真をみると、日本橋川には、たくさんの舟が浮かんでいる。


このカーブの場所は、もっとも遅くまで、龍閑川が残っていた場所だった。

実際の、カーブの場所に近づいてみる。

 

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カーブの場所に近づこうとすると、入ることはできないが、そこに並ぶは、水道局の車たち!

最後まで残った川跡は、水道局の敷地だった。

 

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ほか、伏越っぽいマンホールや、防災倉庫など、暗渠サインが並んでいる。
思わず下水道台帳にアクセスするわけだが、この位置の下水道台帳は秘匿エリアにつき、気軽に見られない。(下水道局に行けば、見られる。)

 

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この写真は日本橋川側から見たもの。随分前のクルーズ時の写真につき、画質が悪いんだけれど。

さきの航空写真をよく見ると、カーブの下に、何かある。ここには薄緑色の水門があり、下水道台帳では前述の通り詳細が見られないが、これもまた龍閑川の名残のものであるはずだ。


なお、下水道写真家の白汚さんが神田下水と龍閑川の接続地点に入ったことがあるらしい。その際のお話は、非常に興味深かった。

 

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マピオンで見てみると、区境以外は情報がない。まるで何もない場所であるかのようだ。
しかし、現地に行ってみれば、ささやかな、しかし暗渠好きとしては盛り上がる情報がてんこもり!なのである。


地味なことに変わりはないが、わたしはこういう場所に立ち、ひとりでニヤニヤしていることが、大好きだ。

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