堺市、ふるさと納税返礼品に「シマノ搭載」250万円自転車
堺市は20日、ふるさと納税の返礼品としてシマノの最高級部品「デュラエース」を搭載したロードバイク(自転車)の取り扱いを始めた。寄付額は695万円と929万円。フレームはイタリア製だが、変速機、ブレーキなど主要部分が地場メーカーであるシマノの製品のため地場産品とみなす。
返礼品のロードバイクはイタリアの老舗ブランドである「コルナゴ」のC68シリーズ。カーボン製フレームの通常モデルと、フレームの一部にチタニウムを使用した限定モデルの2種類があり、商品としての価格はそれぞれ189万2000円と253万円。チタニウム使用は1台のみ。
堺市が2023年度にふるさと納税で受け取った寄付は15億5000万円で、2年前に比べて7倍に増えた。だが、ふるさと納税による市民税の流出額は42億7000万円にのぼり、大きなマイナスとなっている。シマノの部品を搭載したスポーツ車は高い人気があり、収支改善に向けた同市の期待は大きい。
さらに寄付額の2割強を占めるシャープの大型テレビは、同社堺工場の液晶パネル生産終了にともない、在庫がなくなり次第、返礼品から外さなければならなくなる。永藤英機市長は20日の記者会見で「過度な競争には加わるつもりはないが、制度がある以上(収支を改善できるよう)がんばりたい」と述べた。