ワクチン予約受け付け、各地で一時停止
新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、東京都狛江市など複数の自治体で12日、予約の受け付けができなくなった。対話アプリ「LINE(ライン)」を使った予約システムなどで、データ処理に関わる米国のIT企業「セールスフォース・ドットコム」に障害が起きたのが原因とみられる。
受け付けができなくなったのは、東京都目黒区と狛江市、金沢市、三重県鈴鹿市、大阪府和泉市、長崎県佐世保市など。12日午前、新規予約の受け付けや確認サービスが一時的に利用できなくなった。厚生労働省が運用するワクチンの配送、接種実績を管理する「V-SYS(ブイシス)」も一時停止した。
セールスフォースで大規模な通信障害によるサービス停止が起きたとみられ、同社の共同創業者で最高技術責任者のパーカー・ハリス氏はツイッターに「影響が大きいことは認識しており、解決に向けて取り組んでいる」と投稿。その後、システム障害は「大幅に復旧している」と書き込んだ。
狛江市によると、12日午前9時から75歳以上の予約を受け付ける予定だったが、システム障害により中止。電話での受け付けも予約者の情報管理を同じシステム内に一元化する予定だったため取りやめ、いずれも午後1時に再開した。金沢市や大阪府和泉市などもLINEやコールセンターでの受け付けを停止した。
長崎県佐世保市では、セールスフォースのサーバーを使用する予約サイトが一時的に使用できなくなった。
セールスフォースは1999年に創設された顧客管理システムの提供を中心としたクラウドサービス企業。米カリフォルニア州に本社を置く。設立から急成長を続け、2020年には米株式市場を代表する株価指数のダウ工業株30種平均に採用された。〔共同〕
新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
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