この記事は会員限定記事です
金子兜太展 俳句の底知れぬ深みへ、前衛俳人の横顔映す
[会員限定記事]
山梨県立文学館で開催中の「金子兜太展」は昭和期の俳句革新運動を主導した巨人の業績を振り返る回顧展だ。兜太の持ち味であった鋭い造型感覚と野性的な句風。その強烈な個性の背後に隠していた知的で緻密なパーソナリティーを展示はあぶり出す。豪放のイメージではとらえきれない俳人の横顔が見えてくる。
◇
金子兜太(1919〜2018年)は昭和20年代後半から30年代に社会性俳句・前衛俳句の代表的作家として活躍し...