三菱電機、博士研究者に任期付きポスト
三菱電機は、博士号を取得した若手研究者を任期付きで採用する人事制度を4月から始めると発表した。年間10人程度の採用を見込み、任期は最長3年とする。産業界ならではの課題に触れてもらいながら、専門性を生かした研究を続けられるようにする。将来的に大学など研究機関での正規職員を目指す人に対し、民間での経験を提供することでキャリア形成を支援する。
新設する「共創型リサーチアソシエイト採用制度」は博士の学位取得者が対象で、嘱託社員として1年単位で雇用契約を結ぶ。半導体や電力、人工知能(AI)など研究分野に応じて社内の3つの研究所のいずれかに配属する。自主研究を続けられるほか、社内研究員との共同研究を通じて、事業に直結する研究開発に取り組む経験を積むこともできる。
三菱電機は研究所に配属される新卒者の2割を博士号取得者が占める。これまでポスドクを経験者採用の枠で正社員として雇用する例はあったが、大学教員などアカデミックな世界でキャリアを重ねたい人も多いことから、ポスドク支援の一環として民間での経験を積むことができる新たな有期雇用の制度を設けることにした。