ロンドンで飲んだロマネコンティ 駐在員は世界に酔った
バブルの記憶(11)
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野村証券の社員だった土屋剛俊(63)は1987年12月、ロンドンに赴任した。海外投資家が日本株に目を向け始めていた時だった。英語もたいして話せなかったが、ロンドンの拠点を大きくするために一兵卒として送り出された。
日本企業はロンドン市場で積極的にワラント債(新株引受権付社債)を発行していた。発行企業の幹部らは、起債の調印式をロンドンで開いて豪華ホテルに泊まった後、欧州市場の視察という名目で、フラ...